ディズニーワールドのCRプログラム最大の難関は◯◯だった

約1年ディズニーワールドで働くことが出来る、CRプログラム。

私にとっては夢のような毎日でオンステージ(日本館)に立つのが楽しみな程!

日本で言う、サザエさん症候群で月曜が憂鬱…なんてことは全くありませんでした。

ただ、楽しいことも多ければ、大変なこともあるのが現実。

月6万円の毎日節約生活。

寮での騒音問題。

ルームメイトの引っ越し。

日本館での独特な日本文化…。

などなど沢山の壁にぶち当たりました。

 

そこで今回は誰しもがプログラム序盤で必ず経験し、最初にして最大の難関となる、日本館での研修について詳しく書いていきます。

 

 

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初っ端からの怒涛のスケジュール

フロリダに到着すると基本的には翌日からディズニー社のキャスト研修、そして日本館での研修が行われます。

 

毎日早朝から始まって、時差ボケと戦いながら朝5:00くらいには起床。

キャストのバスに揺られながら研修の復習をしたり、トークスクリプトの暗唱をしながら日本館へ…

そして夜まで怒涛の研修!研修!研修!

という日々でした。

 

私は時差ボケから来る寝不足で若干風邪気味になりながら参戦してなんとか乗り越えた…という感じでした。

 

 

研修の内容

主な日本館での研修の内容は、

・身だしなみについて

・お辞儀の仕方、場所の指し示し方などの基本的な動作。

・ディズニーで働く上での心構えや特有のルール

・主にゲストと会話をする上で必要な最低限のトークスクリプト など。

主にディズニーワールドの日本館で働く上での基本的な事を学びました

 

上記を読んでみても実際そんなに大したことは無いように思えるのですが、

その一つ一つがとても細かくルールが決められていました

 

身だしなみについて

まずは服装についてです。

服はコスチュームでディズニー社から貸し出されます。

ディズニーワールドのキャスト用コスチューミングセンターで何着か借り、着終わったものはそのまま返してもOK。

アイロンや洗濯はコスチューミングセンターでやってくれます。

 

ただしストア部門に配属された場合、トップスがベージュカラーで前を着物の様に合わせて切るタイプのものなのですが、

夏仕様のため生地が薄めで、インナーに色がついているものだと透けて見えてしまうので白いキャミソールやシャツを着るのが必須でした。

 

靴は黒の革のパンプスに肌色のストッキング。

パンプスについてはヒールで一日中歩き回って仕事をしたりするので、本当に足に合ったものの方が良いです。

私がいたセクションは飲み物も売っていたので在庫補充で重い物を運んだりするため、膝を痛めてしまいました

結局お医者さんに診てもらい、米国三越にその旨を伝えて途中からはペタンコパンプスに切り替えました。

 

膝を痛めたこともあり、個人的には機能性を考えるとヒールなしの靴の方が断然働きやすいとは思うのですが、

ヒール付きパンプスで働くのも、今振り返ると日本特有の企業(三越)文化の一部なのかなと思いました。

ちなみに新宿の伊勢丹の社員さんを見てもヒール付きパンプスを着用されていました。

 

腕時計は着けるのは必須ではないのですが、仕事上必ずあった方が良いです。

そして腕時計に関しても規定があり、華美なものはNG。

 

基本はダークブラウンや黒の時計なのですが、私が持って行った時計は文字盤にストーンがちょこっとだけ載っていたもので、それでもNGでした…。

一方で、やはりディズニーのキャストなのでディズニー内で販売されているミッキーの腕時計(定番のミッキーの腕が秒針になっているものなど)はOKだったので、

私はそれを付けて働いていました。

(ちなみにディズニーのグッズはキャスト割引で安く購入することができます!)

 

指輪は石などない、シンプルなものなら一つまでOK(つまり結婚指輪などはOK)。

 

身につけるものに関しては、そこまで厳しいなーとは思わなかったのですが、問題は身だしなみ。

 

爪は短く切って、手のひらから見た時に爪が見えないようにする。

 

髪は黒、長い場合は結ぶ。前髪も目にかからないように留める。

髪に関してはかなり厳しくて、茶色かったら即黒染めをするよう伝えられ、髪を結ぶ場合はおくれ毛・アホ毛は一本も許さない!という勢いで、ジェル・スプレーは必須でした。

髪形はバレリーナのようなピシッとしたヘアスタイルをイメージしてもらうとわかりやすいと思います。

 

メイクに関しては更に厳しくて、アイシャドウはラメ入り・パール入りはNG。

シャドウ自体も濃く入れてはダメで目のキワに入れる程度。

アイライナーをするならマスカラはNG、マスカラをするならアイライナーはNG。

といった具合でした。

 

そして研修の時はそれが守られているか念入りにチェックされます

もはや私は何かメイクに関して言われるのが嫌だったので、ファンデーションにアイブロウだけというほぼすっぴん状態で仕事をしていました笑

髪もぴっちりオールバックにしていたのでゆで卵の様に見えていたのではないだろうか…。笑

 

男性も髪が耳にかかってはいけないので、こまめに切ることが求められていました。

ディズニーワールドではキャスト専用の美容室があって、男性キャストの大半はそこで髪を切っていたようです。

 

このルール、おそらくディズニーのキャストルールと三越のルールを掛け合わせてかなり厳しいものになっている気がします…。

ただ基本は「ゲストに思わぬ事故や不快な気分にさせないこと」

「あくまでゲストが主役」という考えの元、出来上がったものだと思うので、厳しいなと思いつつも納得できる部分はあるなと思いました。

 

 

日本館での基本動作

身だしなみをクリアしたら次は日本館での基本動作です。

会釈・挨拶・感謝などお辞儀の角度を学んで、実際に言われた時や必要なタイミングでこの動作が正しくパッと出来るように何回も何回も練習しました。

他にもお手洗いなどの場所の指し示し方についても、指は揃える・親指は出さない、腕の開き方はどういう軌道を取るか…など事細かに指導されました。

段々やっているうちにお辞儀や場所の指し示し…というよりもダンスの振り付けのような感覚でやっていました。

 

その練習のおかげか、オンステージ(日本館)で実際に働いているときはよくゲストに所作が美しいと褒められました笑

 

ちなみにこの身だしなみと基本動作は、オンステージで働くようになった後でも、毎日仕事を始める前に必ずチェックされます。

ダメな場合はオンステージに出して働かせてもらえないこともあるので、要注意です。

 

 

ディズニーで働く上でのルール

ディズニーで働く上で特有のルールもいくつかあります。

例えば、子どものゲストと話すときは必ずしゃがんで目線を合わせる

宗教上の理由で不快な思いをされる人もいたりするので、子どもの頭は撫でない。など…。

ディズニーワールドは本当に世界中からゲストがやってくるので、宗教・肌の色・言語のバリエーションも豊です。

その中でゲストが不快な思いをしたりしないように、無意識のうちに差別的な態度をとったりしないように厳重な注意が必要なことを学びました。

 

他にも、なるほどな~と思ったのは迷子のゲストへの対応。

Did you get lost? (迷子になったの?)

と聞くのではなく、

Did your parents get lost? (ご両親が迷子になっちゃったの?)

と聞いてあげること。

そこでマネージャーを無線で呼ぶときは「Lost parents」と言って、

迷子の本人が迷子になってしまったと自覚して悲しくなったりパニックになってしまわないような配慮をすることも教わりました。

 

 

苦戦を強いられるトークスクリプト

研修の中で1番大変だったと思えるのが日本館で接客する際に使うトークスクリプトを覚えること。

研修期間は毎日のようにこのトークスクリプトを覚えることが宿題に出されました。

翌日にはそのトークスクリプトを使って、ゲスト役をしてくれるマネージャーを相手に上記で述べたような基本動作に加えて、接客をすることが求められます。

ここで手間取ってしまうと、“ゲストのパークで楽しむことが出来る貴重な時間”を奪ってしまうことになります。

日本館でのスムーズな接客もゲストの幸せに繋がってくるので、スラスラトークスクリプトを話せるのはもちろん、ゲストの質問にも答え、基本動作も守る…ということが強く求められます。 

とても大変でしたが、研修が終わったら寮でルームメイトにゲスト役をやってもらって接客&英語の練習をしたり、クイズを出してもらったりしてなんとか覚えました。

 

研修中は前に呼ばれて皆の前でゲスト役のマネージャーに接客をするというトレーニングがあるのですが、呼ばれると頑張って覚えたのに緊張で忘れてしまったり、ゲストを怒らせるような事態に陥ってしまうこともあります。

このトークスクリプトの研修に関しては、ダイレクトにゲストに関わることだということもあり、

本当に厳しくて涙してしまう人もいたり、実際に研修でこのプログラムに参加すること自体辞めてしまう人もいました。

 

ある意味理不尽と思えるほど厳しいなと感じる時もありましたが、

実際ディズニーワールドで働いてみると本当に様々な文化的なバックグラウンドを持ったゲストを接客することになります。

そして時には思ってもいない事でゲストの気分を損ねてしまったり、理解の出来ない要求されることもありました。

そのことを考えると、研修の時点でマネージャーが厳しいゲスト(不機嫌だったり、クレーマーになりかねないゲスト)としてトレーニングしてくれたことは良かったのかもしれません。

 

おそらく多くのCR卒業生は実際働くよりもこの研修が辛かったと言うと思うのですが、

事前にこうしたトレーニングを受けたことによってオンステージでは動じずに働くことが出来たのかなとも思いました。

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