ディズニーワールドのキャスト体験談&感動エピソード~ゲストコメントカードについて~

ディズニーワールドでキャストとして働いていると、こちらがゲストに感動やハッピーを提供するだけでなく、ゲストから感動を貰うことも多くあります。

 

今回はその感動の体験(ディズニーで言う、マジカルモーメント)の一つ、”ゲストコメントカード”について書いていこうと思います。

 

 

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ゲストコメントカードとは

アメリカは文化として、感動したり、素晴らしいサービスを受けた時やにその感謝の気持ちを表して相手にチップを渡すことが多いのですが、

日本館に訪れるゲストの中にも、その気持ちをチップとして渡そうとしてくださることが多くあります。

筆者は米国三越のCRプログラムを通して日本館のストアで働いていましたが、残念ながらストアではチップを受け取ることが出来ません。

米国三越のCRプログラムのお給料について詳しくはコチラ

ただし、チップを受け取る代わりに「ゲストコメントカード」というものを代わりに受け取ることがあります。

 

ゲストコメントカードとは、素敵なサービスや感動を提供しているキャスト宛にゲストが書くカードのこと。

このカードの存在自体、知っているゲストは少なく、チップを渡されようとした際に断り切れなかった時に

「チップが受け取れないので代わりに書いて頂けると嬉しいです」と伝えてご案内するか、

よっぽど感激されて他のキャストに「このキャストの対応が素晴らしかった!」と言われた際に、キャストがご案内したりしない限り貰えないもの。

しかもパークに滞在出来る、限られた時間の中でゲストが時間をさいて書いてくれるとても貴重なものなので、このカードを貰った時の感動はひとしおです。

 

 

ゲストコメントカードを貰った時のエピソード

キャストの研修が終わり、2ヶ月ほど経って日本館での仕事にも慣れた頃。

お店のクローズまであと2・3時間くらいの夜の時間帯に、あるゲストに質問を投げかけられました。

「ここに売ってる中で、君の本当にオススメのcandyは何?」

 

こういった質問は日本館に働いていると毎日のように投げかけられるもの。

けれども、アメリカでは”candy”というと、日本で言う、「あめ玉」のキャンディのほかにもチョコレートやグミなど一口サイズのお菓子も含めて言う事があるので

とにかくゲストの買いたいと思っているものを把握しようと

「どんなcandyですか?」

と、質問してみました。

「どんなcandyでも良いよ!飴でもなんでも、とにかく君が日本で本当に好きなもの!」

と言われました。

私が働いていた日本館は様々なテーマと商品によってエリアが分かれているのですが、Festivity Zoneは膨大な量の日本のお菓子を売っているエリア

その中の“candy”から1つに絞るのはなかなか難しい。

“飴でもなんでも”と言われたので、もしかしたら飴を探しているのかな?と思い、

Hard candy (あめ玉)の中でのオススメで良いか許可を取って、

This is milky flavored chewy candy.

(ミルク味のソフトキャンディです。)

と言って、自分が個人的に日本にいた時によく食べていた「ミルキー」をオススメしました。

Ok, I‘ll take it!

(オッケー、買ってみるね!)

と言って即決。

そこから少し話をしていて、

そういえば、コレも好きだった!と思い出し、「小梅ちゃん」もオススメしました。

 

これは好き嫌いが分かれるかも知れないけど、私はすごく好き!

It tastes like sweet, salty and sour at same time!

(これは甘くて、しょっぱくて、酸っぱい味が同時にするよ!) 

 

と説明してみると、興味を持ってくれたらしく、小梅ちゃんもチャレンジしてみる!と言って買ってくれることになりました。

 

その後、すぐにレジに向かわれたので、「I hope you’ll like them!」と伝えて離れました。

 

以前、アメリカに留学していた際に現地の友人に梅味のものをあげたところ、結構な不評だったこともあり、

「果たして、小梅ちゃんをオススメしてよかったのだろうか…口に合うと良いな…」

と思いながらレジに目を向けると、

そのゲストがレジを担当していた同僚キャストに何か話をしていて、紙に何か書いているのがチラッと見えました。

 

その日の仕事が終わった後、ちょうどレジを担当していた同僚が

ゲストの方みずからキャスト(私宛)にコメントカードを書けないかわざわざ聞いてきてくれて、ゲストコメントカードを渡したよ!

と伝えてくれました。

 

手短な会話だったこともあり、全くゲストコメントカードを貰うことなど考えずに接客していたので、驚いたと同時に、とても嬉しい気持ちでいっぱいになりました。

 

ゲストコメントカードは通常、1ヶ月程度マネージャーが保管し、月初にまとめて渡されます。

そのゲストと出会ってから暫く経ち、

月初になって頂いたゲストコメントカードには、こんな事が書いてありました。

Eventhough it was a brief interacting, she was very insightful and completely made my night. Thank you so much for making my visit to Japan great!

(短い会話だったのにも関わらず、彼女はとても洞察力にすぐれていて本当に自分の夜をハッピーにしてくれた。日本への訪問を素晴らしいものにしてくれて本当にありがとう!!)

といった内容のものでした。

わざわざゲストの方からコメントカードを書きたいと申し出てくれ、しかもこんなに素敵なメッセージを貰えるとは…!!!

本当に嬉しくて、特に“She made my night”と書かれていたのは涙が出る程嬉しかったです。

 

 

“She made my night”の意味

夜にいらっしゃったゲストなので“night”と書かれていましたが、

これは、英語でよく言う“You made my day”というものと同義。

 

「あなたのおかげでその日で一番ハッピーな気持ちになった」

という意味を持ちます。

 

私の夢は「人に感動を届ける」こと。

そしてこのゲストのコメントによってこの夢を達成することが出来たと実感出来たのでした。

 

後日、また同じゲストがやってきて、

I actually loved it!

と言って「小梅ちゃん」を颯爽と二袋掴み、また買ってくれたのも良い思い出です。

 

ゲストに感動や幸せを提供する立場であるディズニーのキャストですが、いつもゲストに励まされ、幸せを分けてもらっていたと思います。

 

CRプログラムを卒業して数年経った今も、このゲストコメントカードはCRプログラムで得たどんな物よりも大切に持っています。

 

ちなみにディズニーワールドではどのキャスト宛でもこのコメントカードを書くことが出来るので、皆さんも訪れた際に素敵なキャストに出会ったら是非書いてみてくださいね!

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